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パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則を読んだ


建築の世界からコンピュータソフトウェアの世界に繋がるデザインパターンの歴史書
これは文字数も少なくかなり簡潔に書かれているけれど、密度の濃い話が載っている本だと思った

気になったこと

  • Wikiはページ名で情報を管理する
  • Wiki記法によりhtmlに変換する
  • アレグザンダー「都市はツリー構造ではない」→wikiではカテゴリ(タグ)などの分類が重なり合って構成されている
  • キャメルケース*1による自動的なリンク表現
  • 日本語ではどうするのか?はてなキーワードとかWikipediaみたいに単語を記録する何かが必要なのかな?
  • Wikiは誰でも編集できることが大事。しかしその環境を維持して提供することは難しい。
  • Wikiページは参加者の様々な意見が書かれる場
Wikiモードの分類
  • スレッドモード

掲示板みたいに主観的な意見を列挙していくタイプ

  • ドキュメントモード

百科事典のように第三者に向かって無記名で書かれ、主観的な意見が排除されたもの

  • ハイブリッドモード

上の両方のモードが混在するタイプのもの

  • オピニオンモード

ハイブリッドモードの亜種
最初に代表的な「主要な意見」が述べられていて、その後に各自の個人的な意見が羅列しているもの
例えば、ページの上部をドキュメントモードにして、その下部をスレッドモードにすると、ニコニコ大百科みたくなる

  • FAQモード

ドキュメントモードの亜種
よく聞かれる質問とその答えが並ぶ形式
質問と答えが並ぶので、会話のように見えるが、実際には「会話形式をとった客観的なドキュメント」となる

  • パターンモード

ドキュメントモードの亜種
特定のパターン、テンプレートに基づいて書きこむことが求められる
例)それゆえしかし形式
パターン名
ページタイトルとして、パターンの名前を述べる
状況と制約条件
問題となる条件と、その解決のために考慮する諸条件について述べる
それゆえ、
太文字で「それゆえ、」と1行書く
解決策
問題の解決策について、いくつかのパラグラフで述べる
しかし、
太文字で「しかし、」と1行書く
反論
上記の解決策についての反論を述べる

さらに引用

XPのプラクティスでWikiを使いこなす(p.144)

「シンプルな設計を心がけ、Wikiサイトの構造をシンプルに保ちます。将来必要になるかもしれないと思ってページを追加しても、それが邪魔になって逆に読みにくくなることもあるかもしれません。また、クラス構造を設計する際にクラス名に気を使うように、ページ名にも気を使いましょう。1つのクラスの粒度を気を使うように、1つのページの粒度は適切な大きさにとどめます。あまりに大きいページは分割して、それぞれのページの意味が明確になるようにしましょう。

概念としてのWikiの利用(p.178)

(YouTubeとは異なり)ニコニコ動画では、タグの編集を誰でも行えるようにすることで、タグの編集をあたかもWikiの編集のように扱っています。タグの個数を最大10個までに制限してタグが淘汰されやすくし、その代わりにタグの文字数を40文字までと長めに設定して説明的なタグが増えやすいようにしています。ニコニコ動画の開発者である戀塚昭彦は、ニコニコ動画にWiki的な手法を取り入れたと語っており、概念としてのWikiを取り入れた実例として興味深いと思われます。

無名の質を追い求める(p.184)

アレグザンダーの思想の中心にあった価値観は、無名の質を備えた建築を作り上げることでした。無名の質とは、古い都市の調和した街並が備えている生き生きとした建物や町が持つ性質です。この思想に強く共鳴したソフトウェアの世界の人々もまた、「無名の質」という「言葉にできない何か」を実現することに惹きつけられていたのかもしれません。

最後に

この本は結構興味深い話が多く載っていたので個人的におすすめです!

*1:例えばJavaScriptとかWikiWikiWebみたいな